心臓の仕組みと役割

心臓の仕組みと役割のイメージ

心臓は筋肉でできた中空の臓器で、左右に分かれた4つの部屋(右心房・右心室・左心房・左心室)で構成されています。右側は肺へ血液を送り出すポンプ、左側は全身へ酸素を含んだ血液を送り出すポンプの役割を担います。
心臓の拍動(ドクン、ドクンという音)は、電気信号によって規則正しく生み出されています。
この電気信号は、右心房の「洞結節(どうけっせつ)」という部分から始まり、
心房から心室へと伝わっていきます。それによって、血液が心臓から送り出されるのです。
1分間に60〜100回程度、1日では10万回以上。
生まれてから人生が終わるまで、休むことなく拍動し続ける心臓は、
まさに「生命のエンジン」といえる存在です。

突然心停止とは?

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「突然心停止」とは、それまで普通に生活していた人が、突然、何の前触れもなく心臓の拍動が停止する状態を指します。
主な原因は、「心室細動(しんしつさいどう)」という不整脈で、心臓がけいれんして正常に血液を送り出せなくなります。
この状態では、わずか数秒で意識を失い、呼吸も止まり、何もしなければ数分で死に至ります。
特に注意が必要なのは、見た目だけでは判断できないという点です。
倒れた人がただ眠っているように見えても、実際は心臓が止まっている場合があります。
迅速な胸骨圧迫とAEDによる電気ショックが命を救うカギとなります。

心臓突然死の現状

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日本では毎年約7万人が「心臓突然死」によって命を落としています。
この数字は、交通事故による死亡者数(約2,000人)の数十倍にのぼります。
心臓突然死は、心疾患に起因する突然の死で、その約80%が心室細動などの致死的不整脈によって発生します。
特に中高年男性に多く、運動中、入浴中、就寝中などに発症するケースが報告されています。
また、スポーツ中の若年層においても、まれに心臓突然死が起こることがあり、社会的関心が高まっています。
近年ではAEDの設置が進み、救命率はわずかに改善していますが、発症から1〜2分以内の対応ができるかどうかがカギとなります。